今村豊選手(2992・山口)のデータおよび特徴

「コーナーではスピードを落とす」が常識だった当時の競艇界において「全速ターン」を真っ先に身に付け、当時の記録を次々と破ってきた「艇界のプリンス」今村豊選手(ニックネームは「艇界のプリンス」の他に「今やん」、「ミスター競艇」とも言われます)。

本栖訓練所時代に、教官から「全速ターン」の存在を告げられ、転覆を繰り返し「本栖の転覆王(ドボンキング)」と言われながらも試行錯誤を繰り返して「全速ターン」の先駆者としてデビューから破竹の勢いを見せ、当時の競艇界の常識を塗り替えました。

ここでは今村豊選手に関するデータと特徴、個人的な寸評を紹介させて頂きます。

*参考
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1.今村豊選手に関する話題

1-1.今村豊選手、結婚?奥さんは?自宅?美祢市?息子?

今村豊選手は結婚していて奥さんは元競艇選手の庄島真知子さん(登番2996 現在は引退)です。自宅は山口県美祢市にあるようです。

今村豊選手が幼き頃、父親に「息子を競艇選手にしたい」という願望があり、それを受け入れる形で競艇選手になっています。本人いわく生まれ変わっても競艇選手(ボートレーサー)になりたいかという問いには「ならないです」と答えています。「みんなは簡単に稼げた、勝ってきたと思っているけど、そうじゃなく、きつい思いをしていますからね。世の中に苦労しなくて、もうけている人はいませんって。ファンの人に分かって欲しいのは、稼いだお金が全部あるとは思わないで。結構(税金で)取られていますから」と答えています。

1-2.今村豊選手の同期は?

2016年12月現在でまだ引退せずに現役選手として残っている48期の同期は鵜飼菜穂子選手(登番2983)、久田正晴選手(登番2969)、木下繁美選手(登番2974)、茂垣達也選手(登番2994)、小神野紀代子選手(登番2995)の5選手です。その中でA1級を維持し続けているのは今村豊選手のみです。

また、残念な出来事は2013年11月2日午前9時40分ごろ、開催中のボートレース下関(下関競艇場)での早朝練習中に壁に激突し死亡した鈴木詔子さん(登番2988)は、今村豊選手と同期の48期生でした。東京在住で、享年52歳でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。(1981年5月デビュー 4752走 1着449本 優出29回 優勝5回 初優勝はデビューから2年9ヶ月目の1984年1月、芦屋競艇場で開催された一般戦でした。)

1-3.今村豊選手の弟子は?白井英治?師匠?高校?スキー?

今村豊選手の師匠が誰なのかは正直わかりませんでした。弟子は何人かいて代表格が白井英治選手です。白井英治選手が小さい頃に、よく父に連れられて下関競艇場に行ったそうです。父が地元のヒーロー今村豊選手の事をよく話しするようになり「今村さんのようになれよ」が口癖になっていたようです。

白井英治選手が高校3年生になった時に今村豊選手の自宅を訪ね、憧れの人から「本栖研修所を卒業したらボクのところにおいで」という言葉をもらったそうです。実際に本栖研修所を卒業すると今村豊選手に弟子入りする。その際に当時の持ちペラ制度時代だったにも関わらず、「プロペラはボクが叩くから心配いらない。それより、しっかり旋回の練習をしろ。」と伝えたそうです。

今村豊選手は、冬場になると脚力強化のために弟子や仲間を連れ立ってスキー場で数日間スキー合宿をするそうです。難しいコースを選んで滑れるほどの腕前を持っているそうです。

1-4.今村豊選手、ゴルフ?レジェンド?

今村豊選手は、ゴルフもたしなむ様でJLCで放送された「レジェンド6ゴルフマスターズ」という番組に黒明良光氏、高山秀則氏、中道善道氏、長嶺豊氏、万谷章氏という往年の名選手に混ざって唯一現役選手で今村豊選手が出演していたようです。細かい詳細は競艇初心者応援サイトで紹介されています。

1-5.今村豊選手、ソフトバンク?始球式?

2013年5月1日、ヤフオクドームでのソフトバンク-西武4回戦に今村豊選手がボートに乗って登場し始球式を務めました。自身はフライング休みで出場できませんでしたが、5月21~26日にボートレース福岡(福岡競艇場)で開催されるSGボートレースオールスター(笹川賞)のPRをしました。見事なストライク投球に「肘が痛い」と苦笑いながら、「1人でも多くの方に来場してもらえれば」と呼びかけたそうです。

1-6.今村豊選手と坂上忍?

2014年、ボートレース徳山(徳山競艇場)で開催されたトークショーに坂上忍さんが訪れた際に「今村豊さんが大好きで追いかけてきた。あの年齢で優勝戦に乗ってくることがスゴい」と地元のレジェンドを大絶賛しました。「いろんな意味で、ボクが緊張するのは今村豊さんと上沼恵美子さんの前だけ」とボート界と芸能界の重鎮に敬意を表していました。

1-7.今村豊選手と阿波勝哉?スロー?

2009年8月26日、ボートレース丸亀(丸亀競艇場)で開催されたSGモーターボート記念競走(現:ボートレースメモリアル)2日目第3レースにおいて阿波勝哉選手が6コース進入のため後ろに艇を引いた際、今村豊選手はスローの状態で岩壁近くまで艇を流して阿波勝哉選手の得意な6コースからの進入を防ぎ、5コース進入を余儀なくさせました(進入体形は阿波勝哉選手が5コースからダッシュスタート、今村豊選手が6コースからスロースタートという奇妙な形となりました)。結果は、今村豊選手は2着、阿波勝哉選手は6着でした。

引用元:You Tube https://www.youtube.com/watch?v=BvrPoNY1pOQ

また、合わせて紹介したいのは、いつからそうなって、どんな理由なのか真相はわかりませんが、今村豊選手のスタートはダッシュスタートが無く、100%スロースタートになりました。スタートを早くする秘訣が含まれているのか、スタート地点を変えたくないのか、なにかこだわりがあるのかはわかりませんが、周りの選手達も今村豊選手のスロースタートを尊重しているようで今村豊選手が6号艇で6コースになる際には全艇スロースタートというレースになったりします。

1-8.今村豊選手と日高逸子?

一時期の今村豊選手は、外枠のときは前づけに動くことが多かったが、ここ数年はすっかり動かなくなった。どのレースでもほぼ枠なり進入になりました。「動かなくなった」という部分で共通するのが、女子レーサーの日高逸子選手。日高逸子選手もコースを取らなくなった。以前なら、混合戦でも内側に入っていたのに、枠なりが増えてきました。ただし、日高逸子選手は、今村豊選手とは違ってダッシュスタートもおこないます。

1-9.今村豊選手、天才?野中和夫?

「モンスター野中」の愛称で有名な当時のトップレーサー野中和夫氏が競艇番組のインタビューで「(今村が台頭してきた)あの時分は全速ターンをする奴なんかおらんかった」、「今村以前と以後では競艇が変わった」といわれるほどの天才であると語っていました。

1-10.今村豊選手、怪我?病気?

今村豊選手は選手生命を脅かすような大きな怪我はありませんが、1992年頃から特定疾患(=難病)の一種であるメニエール病を患い、一時はレースを欠場することも多くなっていました。現在でも時折再発し今村を悩ませているそうですが、それでもなおトップレーサーとして君臨し続けています。

1-11.今村豊選手、涙?加藤峻二?引退?白井英治?優勝?

レースにおいてはトップレーサーの今村豊選手も時折涙を見せている。競艇界のレジェンド加藤峻二選手が引退を表明した際には号泣した。「私にとって加藤選手は一番の目標の選手であり、神様のような方だった。今でも目標として頑張っていた。いつかこの日が来るとは思っていたが、もうちょっと走っていてほしかった。私からは長い間、ご苦労様でしたという一言に尽きます」と語っている。

弟子の活躍でも涙を見せた。白井英治選手が初めて獲得したSGタイトル、2014年のSGボートレースメモリアルにおいて、優勝戦を戦い終えてピットに帰ってきた白井英治選手を我先にと迎えたのが今村豊選手。この時も目には涙が浮かんでいた。

1-11.今村豊選手、伝説?松井繁?

競艇界の常識を変えた今村豊選手が今現在でも唯一の伝説的選手だと推す人は多いようです。その今村豊選手の伝説エピソードはBOAT RACE OFFICIAL HPを参考にしてみてください。

今村豊選手と松井繁選手のどちらが伝説の選手かという比較もあるようです。そんな2選手が同タイミングで功績を称えられBOAT RACE振興会より感謝状を送られています。こちらもBOAT RACE OFFICIAL HPを参考にしてみてください。

1-12.今村豊選手、芦屋?

2016年12月10日現在、今村豊選手が唯一優勝出来ていない競艇場がボートレース芦屋(芦屋競艇場)です。

1-13.今村豊選手、オールスター?性格?人柄?

今村豊選手はフライング休みと重ならない限りは、ボートレースオールスター(笹川賞)に出場し続けています。出場条件は基本はファン投票によるものなので今村豊選手の実力、性格、人柄に惹かれファンから絶大な人気を誇っている証明でもあります。

1-14.今村豊選手と西島義則?

西島義則選手から見ると今村豊選手は1期上の憧れの先輩になります。2010年に開催されたGⅠ名人戦の優勝戦で、背中を追い続けた今村豊選手に渾身の全速差しを浴びせ、見事に優勝を果たしています。この優勝は、西島義則選手にSG3連覇以来の大きな記録をもたらすものでもありました。史上初の新鋭王座決定戦と競艇名人戦のW制覇です。若武者の祭典とベテランの祭典を両方優勝した、最初の選手となりました。

1-15.今村豊選手と植木通彦?

今村豊選手と植木通彦選手は現役時代数々の名勝負を演じてきました。その中でも代表的なのが1993年のSG総理大臣杯(現:ボートレースクラシック)です。詳しくはBOAT RACE OFFICIAL HPを参考にしてみてください。

1-16.今村豊選手の名言?

今村豊選手は名言も残しています。

「何事も諦めなければこういう結果になるんだということ、それをヒシヒシと感じました。だから皆さんも絶対に物事は諦めないで、何事にも前進して前向きにがんばってもらいたいと思います。」

「僕はファンの人に、1着を走ってるところを見てほしいとは思ってないんです。それよりも、6、5、4着を走っている時に、ひとつでも前の着順をとろうと諦めない姿。それを見てほしいんです」

2.今村豊選手のデータ

imamura-yutaka 引用元:Sportsnavi http://sports.yahoo.co.jp/boatrace/photos/detail/231

生年月日 1961年6月22日

身長 162cm

体重 48kg

血液型 A型

出身地 山口県

所属 山口支部

登録番号 2992

登録期 48期

imamura-yutaka1 引用元:BOAT RACE OFFICIAL HP http://app.boatrace.jp/data/racer_search/2992.php?type=course

その他の今村豊選手に関するデータはBOAT RACE OFFICIAL HP今村豊を参照してください。

3.今村豊選手の略歴

・1981年5月にデビュー。デビュー戦でいきなりの1着を取り、優勝戦まで駒を進めるなど、デビュー早々に見るものを驚愕させた。また、デビュー期に勝率6.20の成績を残し、半年でC級からA級へ特進を果たす。

・1982年4月、蒲郡競艇場で初優勝。

・1982年5月、住之江競艇場で開催されたSG第10回笹川賞競走(現:ボートレースオールスター)でSG初出場。デビューから1年半のうちに当時4つあったSGレースすべてに出場した。

・1982年7月、丸亀競艇場で開催されたGⅠ周年記念でGⅠ初優勝。

・1982年10月、桐生競艇場で開催されたSG全日本選手権(現:ボートレースダービー)でSG初優出。

・1982年の最優秀新人賞を受賞した。

・1984年、浜名湖競艇場で開催されたSG第11回笹川賞競走(現:ボートレースオールスター)でSG初優勝(優勝戦は6コースから決まり手は差しで1着)。史上最年少となる22歳、かつデビュー最短となる3年でのSGタイトル獲得。競艇界でトップレーサーの一人となる。

・2004年、最優秀選手と最多賞金獲得選手を受賞。

・2007年1月17日、ボートレース丸亀(丸亀競艇場)で開催されたGⅢ第16回JR四国ワープ杯競走2日目第12レースで通算2,000勝達成。(1コースから決まり手は逃げで1着)

・2010年8月、ボートレース蒲郡(蒲郡競艇場)で開催されたSG第56回モーターボート記念(現:ボートレースメモリアル)で優勝(優勝戦は1コースから決まり手は逃げで1着)。2000番台の選手としては初めてのSGナイター競走の覇者となった。SGナイター覇者では現在最古参の選手でもある。

・2011年4月24日、ボートレース常滑(常滑競艇場)で開催された東日本大震災被災地支援競走GⅠ第12回名人戦で優勝(優勝戦は1コースから決まり手は逃げで1着)。GⅠ名人戦参戦2年目での覇者となった。

・2014年3月22日、ボートレース徳山(徳山競艇場)で開催された一般戦5日目第12レース準優勝戦で1着を取り通算2,500勝達成。(1コースから決まり手は逃げで1着)

4.主要SGタイトル

ボートレースクラシック(総理大臣杯) (2004年)

ボートレースオールスター(笹川賞) (1984年)

ボートレースメモリアル(MB記念) (1992年、2010年)

ボートレースダービー(全日本選手権) (1987年、1988年、1990年)

今村豊選手の代表的なレースです。

引用元:You Tube https://www.youtube.com/watch?v=q-ksetJYeSc

引用元:You Tube https://www.youtube.com/watch?v=2y2l2zkoM8M

引用元:You Tube https://www.youtube.com/watch?v=VNYC3bQsvnk

引用元:You Tube https://www.youtube.com/watch?v=UhM4BZI1F-c

5.今村豊選手の特徴および寸評

SG、GⅠクラスにおいてもスピードターンを売りにしている20代、30代の売り出し中のトップレーサーが相手でも全く引けを取らない旋回スピードと技術を今でも持っています。他の選手(ボートレーサー)とは比較にならないほどの経験値もあり50代の現在でもSG戦線の主力選手です。

進入は基本枠なりですが、5号艇や6号艇といった外寄りの艇番になった時には、チャンスがあればひとつでもイン寄りのコースに入るように動いてきます。ただし6号艇の時に1コースを狙ってくるような強引な前づけはありません。

平均スタートタイミングは0.13でSGクラスの選手の中でも早いスタートタイミングと言えます。また、2014年以降フライングなどによるスタート事故を起こしていないのも魅力です。スタートに関しては得意としている印象です。

全盛期に比べれば当然勝率も下がってきていますが、それでも高勝率を叩き出していて、本人も5コース、6コースでも注目されるような走りをしたいと述べているように、どこのコースからの登場でも舟券に絡んでくる事を期待したい所です。

*参考
ザ・万舟中穴アタル36競艇必勝法

6.まとめ

今村豊選手はボートレースにおいての実力のみならず、人間的にもしっかりしていてマスコミに対するコメントは紳士的で、信頼性が高いためファンからも絶大なる人気を誇っています。また今村豊選手の振る舞いはファンのみならず選手(ボートレーサー)の間でも今村豊選手を慕う者も数多く存在しています。

近年はSG競走では苦戦を強いられていますが、それでも毎年賞金ランキングでも上位にランクインされて、ほぼ毎年グランプリ(賞金王決定戦)かグランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)に出場してくる実力を持っていますので、今村豊選手が良いモーターを引き当てた節のレースであれば是非注目してみてください。

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