競艇のフライングについてご紹介!競艇初心者の方は知っておきたい基本知識!!

こんにちは、debuyaです。競艇(ボートレース)においてフライング(F)、スタート事故は施行者側と投票する側のどちらから見てもメリットがありません。選手は1着を取る為に誰よりも早い、ギリギリのスタートをしようとするのですが、当然人間がする事ですから間違いや失敗もあり、競艇においてフライングは日常的に出てきます。

フライングを犯してしまった選手(ボートレーサー)に対しては、厳しい処分がなされます。今回は競艇においてのフライングが私たちや選手たちにどのように影響してくるのかについてご紹介させて頂きます。

*参考
ザ・万舟中穴アタル36競艇必勝法

競艇のフライングスタートとは

競艇 フライングスタート方式
引用元:BOAT RACE OFFICIAL HP
http://www.boatrace.jp/enjoy/guide/level1/l1_01_01_04.html

競艇選手が乗るボートにはクラッチやブレーキが無く、スロットルレバー(車で言うアクセル)のみを使ってスピードを調整する事になります。レバーを握ればエンジンの回転が上がりスピードが出て、離すと回転が下がりスピードが無くなります。しかしレバーを握らなくてもブレーキなどがないので必然的にモーターとプロペラが動き続けておりボートに推進力が加わり続けるため、陸上競技・水泳・オートレースなどのような静止してのオンラインスタートは競艇では不可能になります。

また、オンラインスタート方式では、スタートと同時にエンジンの個体差が如実に表れてしまい、レースの道中で抜き去ることが非常に困難になり、レース中の追い抜け追い越せという醍醐味がなくなってしまいます。このため、ヨットレースに類似する「フライングスタート」形式でのスタートになっており、スタート基準となるスタートラインをタイミングを合わせて一斉に通過する競艇(ボートレース)ならではのスタート方式になっています。

しかし、ペナルティはヨット競技よりも遥かに厳しく、日本の競艇(ボートレース)においては、待機行動から規定のスタート時間よりも0.01秒でも早くボートの先端がスタートラインを通過するフライング(F)、1.00秒以降にボート先端がスタートラインを通過する出遅れ(L)のいずれかになるとスタート事故として競走除外(欠場)となり、その艇のからんだ舟券は全額返還(買い戻し)になってしまします。

競艇のフライング・出遅れ数による返還対象

競艇 フライング 出遅れ

6艇中5艇以上がフライングまたは出遅れをした場合にはレースそのものが中止、不成立となってしまいます。ただし、ごく稀に強風などによる水面状況の著しい難化や、他の選手による接触などの原因によって出遅れが起きることもあり、この場合には、選手責任外(選外)と判定され、競走自粛の対象とならないこともあります。

さらに細かい詳細は以下の通りとなります。

全艇または5艇がフライング・出遅れ   レース不成立

4艇フライング・出遅れ   3連単・3連複・2連複・拡連複・複勝式が不成立(2連単・単勝式は成立)

3艇フライング・出遅れ   3連複・拡連複が不成立

2艇以上が正常スタートし、全艇が返還欠場・失格   レース不成立

2艇が正常スタートし、うち1艇が失格(全体で5艇が返還欠場・失格)   単勝式のみ成立

3艇が正常スタートし、うち1艇が失格(全体で4艇が返還欠場・失格)   3連単・3連複・拡連複が不成立

3艇以上が正常スタートし、全体で5艇が返還欠場・失格   単勝式・複勝式のみ成立

4艇以上が正常スタートし、全体で4艇が返還欠場・失格   3連単・3連複が不成立(拡連複は的中が1組あるため成立)

4艇以上が正常スタートし、全体で3艇以下が返還欠場・失格   全てが成立、返還欠場となった番号の組み合わせのみ返還

スタート事故をした艇に関係する舟券は全額返還(買い戻し)となるため、改めてそれらを除いた売上金の中からオッズが再計算されることになります。そのため、発売締め切り時点でオッズが100倍を超えていた大穴の舟券が的中したとしても、レース着順が確定した後の払戻金ではその半分以下になっていたということも珍しくありません。投票した人にとっては返ってくる金額が大きく減ることになり、また施行者側としてもその分の売り上げが無くなるので、どちらにとっても得にはならないのです。

競艇のスタート事故に対する罰則規定

競艇 スタート事故

選手責任と認められる「フライング」や「出遅れ」(これらを総称して「スタート事故」という)をした選手には、開催節1回目の場合は優勝戦やドリーム戦への出場ができなくなり(賞典除外)、2回目の場合は即日帰郷を命じられます。

このほか、一定期間の斡旋停止(1本目:30日、2本目:60日、3本目:90日、4本目:180日となるが「選手出場あっせん保留基準第8号」と選手会による「競走の公正確保及び競技水準の向上化に関する規程」によりフライング4本持ち以上は事実上の引退)や訓練施設での再訓練などのペナルティも科されます。

なお、集団でのフライングを防止する観点から2013年11月1日を初日とする開催より0.05秒以上のフライング(F)を「非常識なフライング(F)」と定義し、該当する選手には原則として「即日帰郷」の処分とすることが発表されました。(ただし、グランプリ(賞金王決定戦)・クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦)では適用しない)

SG競走などのように全国規模で発売されるレースの優勝戦や準優勝戦で選手責任によるフライングや出遅れが発生した場合は、下記のように厳しい罰則が課せられます。(ただし、選手責任外による出遅れ(強風による転覆・エンジン故障などによる場合)や怪我・急病などによる出場取消の場合はこの限りでない。)

以下の規定はGⅡが2010年4月から、新鋭戦・女子戦が2011年から適用された。

SG優勝戦:12か月間SG選出除外(賞金王決定戦は資格を満たせば出場可能)および出場辞退期間消化後6か月間(182日)GⅠ・GⅡ選出除外

SG準優勝戦および賞金王決定戦トライアル、順位決定戦:以後のSG4節選出除外(賞金王決定戦は資格を満たせば出場可能)および出場辞退期間消化後3か月間(91日)GⅠ・GⅡ選出除外

GⅠ・GⅡ優勝戦:出場辞退期間消化後6か月間(182日)GⅠ・GⅡ選出除外

GⅠ・GⅡ準優勝戦:出場辞退期間消化後3か月間(91日)GⅠ・GⅡ選出除外

新鋭戦・女子戦優勝戦:出場辞退期間消化後6か月(182日)間新鋭戦(新鋭王座含む)・女子戦選出除外

新鋭戦・女子戦準優勝戦:出場辞退期間消化後3か月間(91日)新鋭戦(新鋭王座含む)・女子戦選出除外

賞金王決定戦・賞金王シリーズ戦のみ、斡旋停止期間中であってもチャレンジカップ(チャレンジカップ競走)終了時点での獲得賞金ランキングが12位以内であればグランプリ(賞金王決定戦)に、13~15位であればグランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)に出場できる特例があります。

・SG競走は斡旋が入っていても即出場取消になります。

・複数回の事故を起こした場合は除外期間が合算される。

級別審査においては、スタート事故は事故点20点(優勝戦は30点)を課せられます。事故率0.70までに回復するには、29走(優勝戦フライング(F)は43走)が必要になります。

以下はスタート事故による出場辞退期間・選出除外以外での影響を記載しておきます。

・SG競走グランドチャンピオン(グランドチャンピオン決定戦競走)
SG競走の予選でスタート事故を起こすと予選得点マイナス20点が課せられ選出順位を大きく下げてしまいます。ただしSG優出完走者であれば影響は出てきません。

・SG競走オーシャンカップ(オーシャンカップ競走)
プレミアムGⅠ、GⅠおよびGⅡの優勝戦で事故を起こすと優勝戦得点がマイナス10点課せられ、更に長期間(出場辞退期間とプレミアムGⅠ、GⅠ、GⅡ除外6か月の合算)選考からの離脱が余儀なくされます。プレミアムGⅠ、GⅠ、GⅡ除外期間を受けると長期間選考から離脱しなければならないので1節間の完走点が少なくなり選考が不利になってしまいます。大幅フライングで帰郷となってしまうと1節完走点が得られず選考に不利になります。

・プレミアムGⅠ競走レディースチャンピオン(女子王座決定戦競走)
級別審査と同様な方法で計算され、選考期間の事故率が0.40を超える危険性が高くなってしまいます。事故率を0.39までに回復するには51走(優勝戦フライング(F)は76走)無事故完走が必要になります。2012年からは優先出場選手も適用されます。

・プレミアムGⅠ競走ヤングダービー競走(旧:新鋭王座決定戦競走)
級別審査と同様な方法で計算され、選考期間の事故率が0.40を超える危険性が高くなってしまいます。事故率を0.39までに回復するには51走(優勝戦フライング(F)は76走)無事故完走が必要になります。初回から優先出場選手も適用されます。

*参考
ザ・万舟中穴アタル36競艇必勝法

まとめ

フライングスタート判定結果や失格(後述)のアナウンスは多くの競艇場が場内実況アナウンサーにより観客へ告知していますが、一部の競艇場では審判長が直接アナウンスを行うところもあります。

フライングは競走成績や賞金獲得額に大きな影響を及ぼすため、スタート事故は選手にとっては死活問題になってきます。スタート事故は舟券の払い戻しを伴うため、開催の競艇場側にとっては損失の発生であり、上位グレードの競走や準優勝戦・優勝戦ではその逸失利益もまた多額となるため、その罰ということで大きなペナルティとなります。

そのため、スタート事故をしている選手はスタートが慎重になるので、舟券を検討する際の大きなファクターにもなります。番組表を見た時に誰がF持ちで、本日が級別審査のどのタイミングなのかを見極めるのも大切な要素です。

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